ご挨拶

2018年04月18日 19:17

現役生・高卒生コースの1学期が開講しましたので,これから1年間よろしくお願いします。

年間のカリキュラムはそれぞれの予備校・学校によって異なりますが,大まかな目安としては1学期・2学期で通史,夏期講習で文化史などを消化することで12月には全時代が終了し,冬期・直前講習はテーマ史・大学別対策・演習講座となります。その中で1学期,夏期,2学期,冬期に何をすればいいのか,指標を示しておこうと思います。

<全体を通して>

穴埋めテキスト(プリント)で頻度をチェックしてくる以外,予習は必要ありません。教科書を読んでもわかりにくいでしょうし,流れ・因果関係は授業で説明するので,効率の良い学習をするためにも復習に時間をかけてください。教科書は復習する時に読み直すための教材としては良いでしょう。授業が終わった後に教科書を読んでみると,教科書が述べている内容がよくわかると思います。

<1学期>

5月ぐらいまでは日本史よりも英語などの主要科目に時間を注いでください。日本史を復習するとしても,5月の時点では学習した内容が少なく,入試では頻度の低い原始・古代ばかり復習することになってしまうので,6月頃から日本史の復習量を増やしていってください。なお,1学期に文化史を学習することはお奨めしません。2学期にはどうせ忘れてしまっているので,2学期から重点的に学習した方が効率は良いでしょう。

また,この時点で志望校の過去問の大問1などを解いてみるといいでしょう。既習内容から,自分の志望校がどのレベルまでの問題が出題されているのか,目標もイメージしやすくなります。

<夏期>

主に文化史を扱いますが,授業では仏教史・神道史・儒学史などの通史と密接に関連する内容を中心に学習します。建築史・彫刻史・文学史・絵画史などの分野は,夏期に必死に覚えても2学期には忘れてしまうので,10月or11月~1月に学習することをお奨めします。3カ月or4カ月あれば十分消化できるので,受験前に詰め込んで,受験本番で点数を取り,受験が終わったら忘れるというイメージで構いません。

ただし,2学期には近現代を中心とした学習があり,文化史も並行して学習するということは,夏期講習が終わるまでに1学期の復習を8割方完成しておかなければなりません。よく言われることですが,入試までの時間を逆算して,学習の目安を立てていきましょう。

<2学期>

主に近現代を中心に学習していきます。前近代(明治時代以前)よりも近現代(明治時代以降)の方が圧倒的に面白いので,学習のテンポは良くなると思います。また,この頃から受験に対して焦りを感じ始めたり,ようやく受験生という意識を持ち始める生徒がいますが,正直言うとそれは1学期から持っておくべきです。受験生の成功例と失敗例は幾度となく見てきましたが,特に現役生の場合は「高校3年生」の意識のままで,「受験生」という意識に変わるのが遅い傾向にあります。まわりの環境に流されたり,自らの目的意識が定まっていない生徒ほど失敗することが多いので,自分がそれに当てはまる場合は警鐘を鳴らしてください。一方,高卒生の場合は2学期以降から「ダレる」者が出てきますが,自分が浪人できる環境にいることを今一度ご両親に「感謝」してほしいと思います。受験生の中には,バイトしながら受験代金を貯めたり,教育ローンを組んでいる人もいますし,経済的な事情から受験を諦めなければいけない人もいます。その中で予備校に通える環境は恵まれているという意識を持ってほしいと思います。

<冬期・直前>

冬期はテーマ史が中心となります。テーマ史というのは,それぞれの時代の知識を細切れにして繋ぎ合わせることで構成されます。冬期講習で未習の内容を扱う先生もいますが,その場合だと受験本番までに消化できない者も出てくるため,僕は2月期の授業までに全内容を消化します。ですので,冬期はテーマ史を中心としたアウトプットや解答のテクニックを伝授する形になります。

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